『お茶漬け』
この頃、お茶漬けにはまっている。
「何にする?」と聞かれ、「お茶漬け」と言って奥さんをあきれさせている。
わたしの場合、冷や飯にそのまま煎茶を注ぐのだが、奥さんは一旦お湯でご飯を洗ってから、再度煎茶を注ぐタイプである。お茶漬けに流儀などないと思うが、食欲のない時は奥さん方式の方がアッサリ感が出て、食が進む。
お茶漬けの素はあえて入れず、練りわさびのみをギューと絞りいただく。梅茶漬けにする時は、梅漬けを2個ほどドンブリの底に入れてかき回せば、ほのかに色づき出来上がり。
おかずは、いろいろ試してみたが、やはり漬物や焼きタラコなど少量で味のしっかりしたモノに落着いた。わたしは、おかずをお茶漬けの中で遊ばせ、そのエキスの染み出たお茶ごとかき込むため、あまり色落ちの早いやつは、次のおかずへの影響が大きすぎていただけない。途中一、二度ほど煎茶を注ぎ足しながらごちそうさま。
このシンプルさは、おにぎりに相通ずるものがある。かなりの粗食ではあるが、普段の食事内容から考えれば、バランスがとれるのかもしれない。また、ご飯の量は1.5杯分ぐらいしかなくても、お茶でお腹がごまかされ多少はダイエットにも…と自分を納得させている。
今奥さんには、煎茶の代わりに薄口のダシ汁を工夫してくれとお願いしている。 食べる方、口を挟む方が専門で、いつも思い付きのわたしの要望はふたつにひとつぐらいしか実現しないが、薄口ダシ汁の件は、ちょっとがんばってみようかなと思っている。
(TAI)
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