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昆布
昆布のうま味はグルタミン酸とマンニットによるものですが、そのほかにも水に溶け出して汁の味を落とすような成分がたくさん含まれています。
たとえば、アルギン酸という炭水化物はぬめりのもとになりますし、昆布に多く含まれるヨウ素も、2時間水につけた後、30分の煮沸で約85%が汁に溶け出し、さらに色素も液の方に移行して黄色味をおびてきます。
だし汁の方へ目的とするうま味成分だけを引き出して、その他のいらない成分の溶け出しを防ぐには、絶対に煮沸をさけることが大切です。
昆布の細胞や組織は、野菜と違って丈夫なセルロースや、細胞をつなぎ合わせるペクチン質が少なく、加熱を続けるとすぐにやわらかく崩れて、よいだしが取れません。
以上のような理由で、昆布だしは、水のままで取るか、加熱をしても沸騰の前の数分間だけにとどめます。
 

かつお
かつお節のうま味はおもにイノシン酸と、ヒスチジンというアミノ酸が結合したものです。そこでかつお節しを取る目的は、このイノシン酸とヒスチジン塩のうま味を沸騰した水中に引き出すことにあるのです。
この物質は熱湯にはよく溶けるので、かつお節を薄く削って煮立った湯に入れてすぐ火を止めるか、または煮立つ直前の湯に入れて、煮立ったらすぐ取り出せば、大部分湯の方へ溶け出してきます。かつお節の量は水の1〜4%もあれば十分です。
ところで、かつお節にはイノシン酸とヒスチジン塩以外に何も含まれていないわけではありません。タンパク質も含まれていますし、いわゆるエキス分と言われるアミノ酸や有機酸類も含まれています。また、わずかですが魚特有のなまくさみを出すピペリジンやトリメチルアミンも存在します。
かつお節を5%以上も使ったり、加熱を長引かせたりしますと、これらの物質も当然だし汁の方へ引き出されてきます。
そしてうま味だけではなく、酸味や渋味などの不快な味もするようになります。このためにかつお節、特に一番だしは長い加熱をさけるわけです。
最近、かつお節にはうま味だけではなく、香りが大きな役割を果たしていることが知られてきました。香りの成分は揮発性で、短時間の加熱でどんどん発散し、加熱が長時間になるとやがて空中に逃げ去ってしまいますので、この一番だしの取り方は、香りのうえからもよい方法といえましょう。

『「こつ」の科学』 杉田一

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